スペクター入門
まぶぱぱ著
スペクターとは

スチュアート・スペクターによって設立されたブランド「Spector」は、アクティブ系ピックアップ、サーキットを搭載し、今までのFender系のボディーとは違うコンパクトなカーブドボディという大きな特徴を持っていました。それらは見た目の美しさとともに、スペクターならではの「ズンビン」ドンシャリサウンドが当時あこがれの的で、その代表とも言えるNS-2は国内外の多くのミュージシャンに使われ大ブレークしました。

NS-2,4,5,6系について

現在、Spectorは5種類に大別できます。

  1. USA物
  2. ヨーロッパ物(チェコ製)
  3. 韓国物
  4. 中国物
  5. 日本物

NS-2JUSA物は、$4999〜となりますので、日本からはオーダーしないと入荷しないようですが、最近は少しずつ入荷してきてますね。また6弦は日本でみかけるのは困難です。最近は、NS-2J系のボルトオンモデルはオカダインターナショナルさんで、レギュラーモデルとして入荷してきました。

ヨーロッパ物は、手が届く範囲内の価格帯で比較的流通量が多いです。USA製とやはり比較されることが多いですが、個人的にはヨーロッパ物も好きですね。韓国物は、最近見かけなくなりました。

日本製は、87年頃に作ったものと、NS-2J復刻版として2000年に製作した物があります。前者は、フジゲン製、後者は、サドウスキー東京での製作物だそうです。やっぱり、NS-2Jは人気あります。ほしいな〜♪(編注:その後実際に入手しました)

最近わかったことなんですが、SSDからSpectorロゴを取り戻した1998年にバダス物NS-2やNS-2Jが作られていたようです。NS-2以降は、弦の数でNS-4,5,6となっているようですね。XLは、おそらくエキストラロングの意味でしょうね。(5弦以上は35インチなので)そうそう、時代ごとにヘッドの形が微妙に違いますよ! わかるかな?

ピックアップ

EMG PJ当初の物は、ディマジオ製のPUでした、NS-1では1PU、NS-2でEMGのPJをのせてから大ブレークとなりました。しかし、ディマジオPJモデルもあったりします。当時、パッシブPUからアクティブPUが出だした頃ですからね。

私が購入した86年は、クレーマーとの契約がなされた年のようで、クレーマになる前の最終日本入荷物(いわゆるプリクレ)のようです。当時、NS-2が45万、ナチュラル48万、NS-2Jが40万でした。この時期は、神田商会が輸入元でした。ベーマガの創刊1号とかにも、楽器屋の広告にでてましたね。当時、最後の入荷分で、当分入荷未定だったようです。この後クレーマー出荷物に変わっていったようです。しかし、当時度胸決めておいて正解でした。NS-2のテイストは、やはりこの時期のものがいいですね。いわゆる当時、「ズンビン」といわれた音が、なんと言っても魅力です。この音は、残念ですがヨーロッパ物では出ないです。でも、音作りは大変です。最近のアンプでは、なかなか思った音が出せないですね。でも、元祖スペクターサウンドは、今でも健在です! ラインでつないだ時の生音はやっぱり最高です。

サーキット(プリクレNS-2)最近の韓国製とヨーロッパ物(Rebop)には、EMG-HZ(パッシッブ)PUがついてます。これに、アクティブ回路付という組み合わせです。アクティブPUとパッシブの違いは、周波数帯(特に高域)の違いにより顕著にわかります。ここからは、弾く人の好みになってくるかとおもいます。PUは、EMGなのでサーキットによる音の違いが一番顕著に現れるかと思います。よく質問できますが、EMGは基本がアクティブPICKUPです。基本Spectorは、アクティブPICKUP+アクティブサーキットですので、お間違えなく。最近、EMG-HZ(パッシブ)付きのものもありますが、これにはアクティブサーキットが付いたものです。コスト的なものとトーンを変えたい理由でしょうかね。最近、EMGは、TW(タップ)物が非常に興味ありますね。シングルとハムの切替ができる物です。USAのNS-4にTWを2コ付けたいですね。DCとJが楽しめます。

ブリッジ他パーツなど

オリジナルブリッジペグは、シャラーのM4系で、NS-2はゴールド、2J系はクロームです。最近のUS物は、ゴトー(Gotoh)製のものです。(日本のゴトーのペグは世界で通用してますね)

ブリッジは、初期はバダス、以降は、オリジナル物に変更されています。バダスから、スペクター・オリジナルに変わった時期は、プリクレ800番台後半を見てみるとバダス物でした。とすると、900番代ぐらいから変わったんでしょうか? 85年の後期からきっと変わったんでしょう。現在のUSA、NS-2Jには、ヒップショット他が採用されています。個人的には、黒パーツはあんまり好みではありません(笑)。金パーツが似合う数少ないベースがスペクターと思います♪

ポジションは、ドット物とクラウンインレイ物とありあります。インレイの貝の種類は2種類です。クラウンパールインレイとクラウンアバロン(あわび)インレイです。アバロンのほうが模様がある感じです。現行のUSAネックスルー物は、アバロンインレイです。やっぱり、お殿様仕様のNS-2、質実剛健のNS-2Jってな感じでしょうかね。最近、ドットポジ、クローム物も手にいれましたが、それはそれでいいですね(笑)。2004年からは、USAボルトオンシリーズに、クラウンパールインレイ物でてきました。ナルチョNS-2J仕様ですね。Spectorは、クラウンインレイがやはり好きですね(笑)

用語説明

(※USA物の話です)

プリクレ (1975年〜1986年):
チェコ製 NS-5CRFMこれは、プリクレーマの略で、スペクターをクレーマー(Kramer)社に売却する前に作られたものという意味です。純粋なスペクター/クレーマーからの出荷のシリアルは、11xx番?からということもあり、これ以前のもののことをいいます。当時、ブリッジはバダスでしたが、最後のほうは、現在のようなロゴ入りのオリジナルブリッジとなってます。これも良くみると若干変更されてきてます。
クレーマー期 (1987年〜1990年):
初期は、ヘッド裏にシリアルだけでしたが、以降は、Spector文字が印刷のように書かれてシリアル番号が記載されています。このころからオイルフィニッシュのドットポジ物が多く見受けられます。
SSD期 (1991年〜1998年):
Stuart Spector Disignの略。クレーマーが倒産し、ロゴが使えない時代の社名です。この当時は、NS-2系以外のベースも作られてます。日本ではあまり見かけないですね。SSD物は、もう存在しないので貴重品です。現在は、Spectorのブランド名を取り戻し1998年から現在に至ります。毎年、価格改定してますね。さすがに新品USAものはなかなか買えないですね。
チェコ製:
ヨーロッパのチェコでライセンス生産されているものです。比較的手に入れやすい価格帯です。音的にもいいと思います。私も結構持ってます。
※参考:Spectorの歴史
http://www.spectorbass.com/NewFiles/modelhistory.html
Spectorの魅力

My Spector楽器って、いい音がして、弾いても、また眺めても飽きのこないものがいいと思います。っていうかそう思いませんか?(笑) でも、昔の写真でFenderを弾いている自分の姿をみるとやはりそれもいいなと思いますね。(笑) それはヘッドが違うからでしょうね。(爆) でも、やっぱりSpectorが一番! Alembicは、高級クラシカル王朝風って感じでしょうかね。これも好きですけど!(結局何でも好きかも) やっぱり、音ですかね。(笑) 今まで弾いた中で、ボディの鳴りの感じと実際の音で心地よかったのは、やっぱりSpectorですね。ラウンドボディも最高です♪ 先日、管理人2号のCYCOさんと話していて、「Spectorって色あせないね」という話になりました。もう20年以上経つのに、古さを感じないですよね。やっぱりすばらしい楽器です♪

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